【美しい空間の作り方】車を置く位置 ~カーポート団地からの脱却~

間取りの考察/floor plan
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はじめに

2022年にネイエ設計さんでシンプルでナチュラルな和モダンの家を建てました、じょりぱです。

インターネットが発達した現在において、家を計画する際、施主もブログやYoutubeなどで数多くの情報を得ることができます。

特に断熱性やコスト、太陽光発電などに言及している記事は多く見受けられるのですが、こと”デザイン”に関してはまだまだ情報が少ないのではないでしょうか。

アメリカでの生活を経験した私じょりぱは、海外にいたからこそ見える日本独自の美に魅了され、帰国後和モダンな家を建てるまで至りました。

その過程で行ったデザインについて多くの考察を、これから家を建てられる皆様と共有できたらと思いこのシリーズを立ち上げました。

シリーズ名は美しい空間の作り方シリーズ。今回は家の外、車を置く位置についてです。

一見美しい空間とは縁が無いように思える車の位置ですが、地味に家の外観にかなり影響を与えるものだと思います。

良いデザインの家を作るに当たり、どこに車を配置すれば良いのか、考察してみたいと思います。

カーポート団地への疑問

大規模分譲地などを散歩するとよく見る光景ですが、道路からの景色は右も左もひたすらカーポート。

家を見ようにもカーポートが邪魔をして全く目に入ってきません。

そういった場所を某オーガニックな工務店さんはカーポート団地と呼んでいます。

私も100%同意です。

近年は家のサイズが小さくなり、30坪台の家も増えてきたため、カーポートとカーポートの間もほとんどないようなエリアも見受けられ、カーポート団地化がさらに進んでいるように思います。

勿論土地によってはやむを得ないことは分かっていますが、車ばかり見え、せっかく高いお金をかけた家が全く見えない、、、というのも何か間違っている気がするのです。

なんとかしてこの文化を変えていきたい、、、そんな想いでこの記事を書いてみます。

車は工業製品

まずどうしても受け入れなければいけない事実として、車は(一部を除いて)工業製品であるということです。

工業製品がきれいではない、、、とは勿論言いませんが、やはり工業製品は大量生産を想像させるものであり、オリジナリティーがきいた美しい家を目指す場合は慎重に考える必要があると思います。

私の結論は車を目立たせないこと。

これにつきます。

その家を遠くからパッと見たときに車に目が行ってしまったらダメです。

ちなみに私は車が大好きです。

車を目の敵にしているからこんなことを述べているわけではなく、美しい空間を作るのには本当に必要な考え方だと思うので書いているのです。

家のA面を決める

車を目立たせないために一番重要なことは、家のA面に極力車を入れないということだと思います。

A面とは一番見せたい方向からの景色です。

特に歩いて帰ってくるときの景色を大事にすべきだと思います。

遠くから我が家が見えたときに一番きれいな姿を見せるように外観を決めていきたいです。

屋根の向きや窓の配置、植栽の配置などはA面での姿を優先させるときれいになります。

勿論室外機などもA面に置くことは極力避けましょう。

A面に車を入れない ~カーポート団地からの脱却~

しかし、屋根や窓なんかよりも一番ケアしたいものがあります。

それが車の配置です。

A面から家を見たとき、車しか見えない配置は避けた方が良いでしょう。

土地に余裕があればA面から離れたところにカーポートを配置したいです。

また、カーポートは極力シンプルなものをおススメします。

とてもデザインされていて、とても高いカーポートが世の中にはありますが、家全体で見たときはTOO DESIGNEDであることが多いです。

単品ではとてもカッコよいんですが、カーポートをメインに見せたい家以外ではカッコよすぎるわけです。

個人的には樹脂のものは時間とともにどうしても劣化が見られるため、金属でできて性能が十分なもの、例えばリクシルのSCやSWなどをおススメいたします。

A面に車が入る時は

買う土地によってはどうしてもA面に車を置かなくてはいけない場合もあるでしょう。

そういったときはカーポートを置かないのも選択肢として入ってくると思います。

勿論紫外線による車の痛みは早くなるのでその覚悟は必要です。

どうしてもカーポートをA面に欲しい時、、、

その時は家に意匠性を合わせたいところです。

単体で完結するようなカーポートではなく、上手に家と関係を持たせます。

家から壁を出してきて囲えれば横基調が増えて邸宅感が増す場合もあります。

またカーポートの天井高を極力下げて視界が抜ける量を増やすのも効果的です。

これらの技を駆使し、なんとか存在感を減らしていく。そうすることで家の外観は自然と整っていくと思いますし、初めて屋根や窓の配置などにこだわる意味が出てくると思います。

高くてカッコよいカーポートを入れるかわりに、家に溶け込ませることにお金を使ったほうが、全体としての景色は良くなります。

おわりに

今回は車の位置についてまとめてみました。

何を隠そう私自信、車好きなため検討初期はA面に車を配置し、高いカーポートを入れる気満々でした。

しかし色々検討するに当たり、ぐっとこらえて家全体のデザインを引き立たせることを優先した方が安いうえにキレイであることに気づいたのです。

この記事が一軒でも多く、カーポートの団地からの脱却に貢献できれば嬉しい限りです。

安いうえにキレイ。これは是非考えたいアイデアです。

ということで、今回はここまで。参考になれば幸いです。

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