無垢床のススメ

一般/general
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はじめに

こんにちは。じょりぱです。

今回は無垢床について解説します。

家を建てる際に大きな議論ポイントとなる床材。

無垢、挽板、突板、クッションフロア、、、など色々種類があり、それぞれに特徴があります。

リフォームのリノコさん含め、多くのHPでそのメリット・デメリットがまとめられていますのでとても参考になります。

床材の種類と選び方|クッションフロア・フローリング・フロアタイル (renoco.jp)

そんな選択肢が色々ある床材ですが、結論から申し上げると、私は無垢床を強く推したいと思います。

この記事ではその理由を、実際にオークの無垢床を採用した私が、実体験を交えながら解説していきたいと思います。

特に皆さまがデメリットや懸念点としてよく挙げられているところに対してのアンサーをお伝えできればと思います。

無垢床が貼られた空間はやはり特別なものがあります。

それは写真でみてキレイ!というレベルのものではなく、部屋の空気がきれいだったり、気持ちが落ち着いたり、そういったところまで影響を及ぼすものだと思います。

今回の記事で無垢床のリアルを知っていただき、無垢床の採用を迷われている方、無垢床のデメリットが気になっている方の背中を押すことができれば幸いです。

なお、本記事における無垢材とはオイル仕上げのものを指しています。表面に樹脂のコーティングを行うウレタン仕上げは、表面の性質が大きく異なるため本記事の内容には当てはまりませんのでご了承ください。

無垢床の魅力

まずは無垢材の魅力を知っていただくために、私が好きなところを簡単に挙げさせていただきます。

①光の反射具合

無垢材の表面は木の細胞の影響で、ミクロな視点で見ると凸凹しています。その影響で、外からの光が柔らかく拡散される性質を持ちます。また、目にダメージを与える紫外線(波長が小さく、エネルギーが高い光)を吸収するので、反射光による刺激もかなり低減されるのです。

無垢材の空間が「なんとなくやわらかく感じる」のにはこういった理由があるのです。

②足触り、暖かさ

無垢材のメリットとして、足触りの良さや暖かさも言及せずにはいられません。

無垢材の表面を顕微鏡でみると穴だらけです。そこには「空気」が入っています。

断熱性能の話をする際に「空気層」の存在というものはとても強力で、スカスカの空気を介すことで、熱伝導率を一気に低くすることができます(断熱材として発泡スチロールが優秀なのも同じ話です)。

熱伝導率が低いと肌の温度を奪いにくい=暖かいとなり、更にそれら空気層の影響で柔らかい=足触りが良いとなるのです。

③空気のきれいさ

無垢材は空気の性質にも良い影響を与えます。

上記で述べたように、無垢材の表面は穴だらけのため、空気が出たり入ったりします。一般的に呼吸をするなんて言ったりしますよね。その呼吸のなかで、臭い成分を吸着したり、湿度を調節したりします。また、木には精油成分があるため、良い香りを放出してくれたりもします。

無垢材を床に使うとかなりの面積を占める訳ですから、その効果は絶大と言えるでしょう。

さて、無垢材の魅力を3点ご紹介したわけですが、是非上記のこと、お子さんやペットの目線で考えてみてください

子供やペットの目線は大人よりはるかに地面に近く、影響をより受けやすい環境なのです。

例えば病気の犬を連れて無垢材の家に引っ越したら体調がよくなった。。。みたいな話もよく聞きます。

直接目には見えませんが、無垢材には化学的にも、物理的にも様々なメリットがあります。無垢材の選択は、彼らの健康を守るために親としてできることの一つ、とも言えるのではないでしょうか?

無垢床はメンテナンスが必要?

床材の比較記事などを見ますと、よくクッションフロアはメンテナンス〇、無垢材はメンテナンス×のように書かれていることがあります。

しかし、どちらの経験もある私の見解は少々異なります。

クッションフロアはメンテナンスが”できない”、無垢材はメンテナンスが”できる”

と言った方が正しい気がするのです。

私の実家はヒノキの床を入れているのですが、この20年くらいメンテナンスなんてロクにしていません。しかし十分美しさを保っています。経年美化で色が少々熟成された程度です。

クッションフロアは20年たつと、黄ばんだり剥がれたりします。直すことはできないので貼り換えです。

傷についてはどうでしょう。

無垢材の場合、小さい傷なら湿った布をかぶせてアイロンを当てれば潰れた細胞が膨らんでもとに戻ります。また、全体的に傷が目立つのならヤスリで削ってしまえば良いのです。

クッションフロアに凹みや傷がついたら、、、やはり貼り換えです。

無垢材はメンテナンスが必要!なんて言われますが、クッションフロアと比較したらメンテナンスなんてしなくたって全然大丈夫です。ある日爆発したり溶けたりするような代物ではありません。

上記のように、メンテナンスはより良い状態をキープするために行うものなので、メンテナンス”できる”という感覚で良いと思うのです。

また、メンテナンスが面倒くさいから無垢材の採用はやめた!という方に、”しなくたってよいよ”という上記の意見に加え、もう一つプレゼンさせてください。

それは、メンテナンスはとても気持ちが良い行為であるということです。

一年に一回、家の床を(できる範囲で)無心になってかたっぱしから手で触っていく。

そのたびに経年変化を感じたり、普段触らないところの埃を発見したり、傷を発見したり、、、

何千万円もかけてつくった家に愛情を注ぎこんで育てる感覚になります。

例えば自分の子どもにご飯を作ること、確かに面倒くさいですが同時に喜びでもあります。

そんか感情に似ていると思います。

より我が家を愛すための行為として、メンテナンスは前向きに捉えられる行為なのではないでしょうか。

無垢床は傷がつきやすい?

無垢材は傷がつきやすいと言われることがあります。

しかしこれに関しては半分ホントで半分ウソです。

材質の違い、即ち針葉樹と広葉樹の違いでかなり傷のつきやすさが異なるからです。

一般的に広葉樹は成長が遅い⇒年輪や目が細かい⇒硬いという特徴があります。

硬いため、傷はつきづらく、湿度による収縮や膨張もしづらいです。

しかし成長が遅いので生産性は低く、値段は高い傾向にあります。

ウォルナット、チーク、マホガニー、オーク、チェリー、メープル、チェスナット、タモなどが広葉樹です。

一方、針葉樹は成長が早い⇒年輪や目が粗い⇒柔らかいという特徴があります。

柔らかいため、傷はつきやすく、収縮膨張もしやすいです。

メリットとしては空気層が多いため、肌触りや保温性がよいことと、生産性が高いので値段が安くなります。

ヒノキ、パイン(松)、シダー(杉)などがその例です。

傷がつきやすいというレビューに関しては、殆どの場合針葉樹を選択している方です。

残念ながら?針葉樹に傷がつきやすいのはホントですので、そこは一定の覚悟が必要です。

傷は勲章と捉えて受け入れても良いですし、気になればアイロンを当てるか削ってしまえば良いので、致命的にはならないですが、神経質な方でしたら広葉樹を選んでしまえば楽かもしれません。

無垢床は高いという考え方

無垢材は高い、、、確かにそうかもしれません。

ですが元来は床といったら無垢材だったのです。

これまで述べてきたように、良い空間への貢献度やメンテナンス性を考えても明らかに無垢材に軍配が上がります。

ですので、誤解を恐れずに言うと、

無垢材が高いのではなく、挽板や突板、ましてクッションフロアが安いのです。

木を薄くスライスして使う、或いは木のように見せるという材料ですので、ある意味当たり前です。

ビールとノンアルビールの関係、、、みたいな感じでしょうか。

床暖との相性

ずっと昔から無垢材は使われてきているのですが、最近の技術に対してついていけない側面があるのも事実です。

その代表格が床暖。

円である年輪を切りだしてくるため、木材には表と裏があり、どうしても表裏の伸び方は異なります。

床暖によって、床材にかかる負荷が高くなる場合、巾広の無垢は反りがでてしまうので不向きです。

そういった場合は巾が狭い床暖対応の無垢材にするか、挽板にすることで対応しましょう。

なお、私は床暖を入れずに巾広の無垢床を入れました。

硬めのオーク(広葉樹)であることも影響し、冬にエアコンが効いていないところはさすがにちょっと冷たくて、靴下を履きますが、春夏秋は裸足が最高に気持ち良いです。

床暖の可否についてはここでは述べませんが、一般的に好まれる巾広の無垢床と床暖の両立はできませんのでご注意ください。

隙間問題?

今回の記事を書くに当たり、色々な記事を読ませていただきましたが、無垢材のデメリットとして隙間にモノが落ちるということを書かれていた方も複数いらっしゃいました。

確かに突板などと比較すると呼吸できるように多少隙間はあけて施工するのでしょうが、少なくともそれぞれ異なる種類の無垢材を入れている我が家や実家、妻の実家の床などには何かが挟まるような隙間はありません。

おそらく端をきれいに合わせたいからなど、施工側の問題が大きいかと思います。

できればそのハウスメーカーのモデルハウスや実例などを事前に直接確認しておくと安心でしょう。

無垢材は水に弱い?

無垢材のデメリットとしてよく挙げられるものの一つとして水に弱いというものがあります。

しかし、個人的にはむしろ無垢材(とくに広葉樹)は水に強いと言えるのでは、、、と思います。

私がお世話になっている家具屋さんなんかは、メンテナンスの際に石鹸水でごしごし擦って洗います。

仮に水垢があったとしても全部きれいさっぱりなくなります。(勿論家具なので床とは異なりますが、、、)

そんな乱暴?なメンテナンスができるのは無垢材だからこそです。

逆に、実際に使ってみると無垢材より突板の方がよっぽど気を使います

実は入居してすぐに突板の棚に置いていた観葉植物の鉢の下がカビてしまったのですが、突板の場合はもう何もできません。今でも残念ながら黒ずんだままです。

ただ、そんな無垢材でも、さすがに水跡が付かない訳ではありませんので、水回りと言われるようなトイレやお風呂、(マットを敷かない場合は)キッチン周り、或いはどこでもおしっこをするペットを飼われている場合などはあまりおススメしません

そういった場所は、一定期間(10年など)での貼り換えを前提に、タイルや耐水のフローリングなどで良いかと思います。

おわりに

今回は無垢材賛歌のような記事を書かせていただきました。

勿論予算がありますので、絶対無垢材!!という訳にはいかないと思いますが、私は面積が大きく、空間への影響が大きい床や壁にはある程度お金をかける価値があると思っています。

それは単なるゼイタクというだけではなく、家族の健康のためでもあります。

色々なご意見はあると思いますが、これから家を建てられる方、特に無垢床の採用を迷われている方、無垢床のデメリットが気になっている方の不安が少しでも解消されましたら幸いです。

一度無垢材を入れてしまえば、恐らく嬉しさこそあれど後悔はしないのではと思います!

是非皆様からのコメントお待ちしております。

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