ネイエ設計とは

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はじめに

デザインの美しさからインスタで爆発し、フォロワー数も16万人(2022時点)を超えるネイエ設計。

しかし、いざ建てようとなると公式以外でインターネット上にあまり多くの情報が載っておらず、不安になって手をひいてしまった方もいるのではないでしょうか。

2022年にネイエ設計で家を建てた施主として、ネイエ設計の特徴をできる限り客観的に示すことで、皆さまの悩みを少しでも解消できれば幸いです。

ネイエ設計とは

ネイエ設計というのは実は会社ではなく、「株式会社洞口」の住宅部門事業部にあたる組織です。

親の株式会社洞口は資本金4500万円、従業員240人程度の会社で、主に飛騨地方の図書館や学校建設など公共事業を中心に100年近い歴史を持っています。

その住宅部門であるネイエ設計はまだそれほど長い歴史があるわけではないようですが、口コミやインスタでの爆発もあり、飛騨高山を起点に北は富山、南は愛知と、ここ数年でどんどん勢力拡大中です。

家のジャンルとしては「シンプルナチュラル和モダン」という表現が合うのではないでしょうか。

一般的に和モダン、、、というと、黒を使ったような空間に、格子天井や縦スリット、真壁(柱を見せる壁)など、線が多く入ったりするイメージなどもありますが、ネイエ設計の場合はシンプルで洗練された、美しい空間を作るのが得意としており、”シンプル”という枕詞を付けたほうがしっくりきます。

また、素材にもこだわっており、新建材とよばれるビニールやプラスチックなどは使わず、全体も木のやさしい色味を活かした空間を作ることが多いため、”ナチュラル”という言葉も付け加えておきましょう。

勿論北欧家具との相性もバッチリです。

堀部康嗣さん、伊礼智さん、、、と聞いてピンとくる方には間違いなくヒットするデザインだと思います。

百聞は一見に如かず。ネイエ設計公式サイトの施工事例集にて、美しい家の施工例を沢山載せてくださっておりますので是非ご確認下さい。

施工事例 |注文住宅の実例集、施工事例を多数掲載 ネイエ (neie.jp)

もう一つ注意しておきたいところとしては、ネイエ設計は設計事務所ではなく工務店だ、ということです。

すなわち、設計~施工までall in oneです。

社内大工(←今の世の中かなり珍しい)という訳にはいきませんが、いつもネイエ設計の家を建てていて、勝手知ったる大工さんが付いてくださるのでとても安心して任せられます。

ネイエ設計の標準

どの施工事例を見ても美しいネイエ設計の住宅たち。どのような標準を構えているのでしょうか。

なお、最初に断っておきますが、大量発注でコストを下げていく大手ハウスメーカーではないので、標準といっても必ずそれにしなさい!といったものではありません。

どちらかというと、施主が何も言わないとそうなる可能性が高い、、、程度に思っていただけたらと思います。

・一階はすべてオーダーメイドの建具

ネイエ設計の施工事例をみるとわかるのですが、障子や窓がとてもきれいに納まっています。これはオーダーで作っているからです。その家の条件に合わせ、サイズや障子パターンまで唯一無二、全ては設計士さんとの会話の中で決まっていきます。一切手を抜かない徹底したやり切り。これが空間を洗練されたものにしている秘訣です。

・EPの塗り壁

もう一点、他社と比較して気づくこと。壁が異様に美しいということではないでしょうか?施工事例においても、照明を当てまくるような写真ではなく、自然光が部屋で拡散していく様子をおさめていることが多いです。

ネイエ設計の壁は壁紙ではなく、EP(emulsion paint)という塗り壁が標準的です。要はペンキです。職人さんが丁寧に壁を塗っていくことで、壁紙で出てしまうような継ぎ目がなく、キレイな面が作られていくのです。

なお、勿論お金はかかりますが、オプションで漆喰の塗り壁にしたり、ジョリパットやベルアートなどの塗り壁に変更することも可能です。普通のハウスメーカーでは壁の構造上、お金を出してもできるものでは無かったりします。より特別な空間をつくりたい方にはおススメいたします。

・無垢の床(床暖の場合挽板も)

こちらはある意味言わずもがな。美しく優しい空間を作るにはやはり無垢の木は必須です。ネイエ設計では多くの場合オークの無垢を使います(←言いたかっただけ)

他にも好みに応じてウォルナット、チークなどを使うこともあるようです。

また、床暖を入れる場合は反りあがらないように、床暖対応の少し幅が狭い無垢材か、挽板を使いますので安心です。

・外構は初めから一緒に考える

一般的な大手ハウスメーカーでは、よくあるコストカットの手法として外構は別にして新築完成後に行うことがありますが、ネイエ設計では初めからプランに入れ込むことが多いです。

なぜなら美しい家に外構は必須だから。

どんなに良い家を建てても雑草が生えた砂利の敷地に建っていては意味がありません。ある程度最初から外構のことも考えながら家づくりを行うことで統一感のある作品が完成するのです。

庭を造る場合は、ネイエ設計を熟知した庭師さんが入るのでその点も安心できます。

・天井高は2.4m

だんだん細かいところに入っていきます。ネイエ設計の天井高の標準は2.4m、非常に一般的なものです。勿論条件によっては2.2mくらいまで絞ったり、吹き抜けで5m近くに広げたりしますが、基本は2.4mです。

施工事例を見ているともう少し高く見えるかもしれないですね。それはネイエマジックが随所にちりばめられているからです。すなわち、空間の開放感などは数字ではないということです。

と言っても天井高を気にされる方は結構いらっしゃるので、念のため、ということで書かせていただきました。

・必要十分な断熱性能

こちらも最近はかなり重視されているファクターではないでしょうか。

デザイナーズという言い方をすると性能は置いてけぼり、、、という悪いニュアンスで使われることもあるかと思いますがネイエ設計はきちんとした工務店ですのでそこは安心できます。

そもそも飛騨高山で生まれた工務店の断熱性能が低い訳がありません。

断熱材はウレタンの吹付け、家全体を隙間なくウレタン材で覆っていきます。

しかし同時に、最近よくインターネットで謳われているような高性能住宅、、、というほどでもないかもしれません。あくまでも必要十分、といった印象があります。

参考までですが、愛知県の我が家では

UA値0.56W/(m2・K)程度。Heat 20のG1クラスです。

エアコン一台とはいきませんが、よく使う部屋のエアコンを付けておけば真夏も真冬もまったくもって快適、といった具合です。

例えば真冬、8畳の寝室でエアコンをかけずに寝て、いつも通り快適に朝起きて外を見てみたら雪が降っていて驚いた。

一方で、24畳のLDKに一台のエアコン、朝タイマーで暖房を入れておかないとさすがにちょっと寒いかな、、、と言ったレベルでしょうか。

勿論気になる方は付加断熱や樹脂サッシの導入なども可能です。

あ、ちなみにですが障子ってかなり断熱性能あるんですよ。空気層をもう一段つくっているのと同じなので。数字に出ないので、数字以上の性能になっているということも言えると思います。

・坪単価は上の下くらい?

最後に皆さん気にされるお金に関してです。

作る家によって、又は計算の仕方によって全然数字が変わってきますのであまり意味はありませんが、坪単価で考えると80~95万程度 といったところでしょうか。

工務店としては高く、大手ハウスメーカーでそれなりの家を建てるなら同等か少し安いくらい、、、のイメージだと思います。

競合としては住友林業などが挙げられますが、コスパ、デザイン的にはネイエ設計、性能、品質安定性的には住友林業、、、といったところが個人的な感想です。

なお、ここで言うデザイン、というのは単純にカッコよい、というだけではありません。

間取りのひきかた、天井裏など余計な空間の無くし方、外とのつながり方などを一件一件最適化できる総合的な設計力という意味です。

なお、住友林業の設計力も、大手ハウスメーカーの中ではピカイチだ、というのも付け加えさせていただきます。

家ができるまで

さて、続いてネイエ設計で家を建てるまでのプロセスを簡単にご紹介したいと思います。

まず一番の特徴として、ネイエ設計には営業がおりません。

ですのでモデルハウスに行っても、営業のノルマ、、、みたいなギスギス感は感じず、本当に「気に入ったらうちで建ててください」というゆったりスタンス。人気工務店で手がいっぱい気味でもあるので、不必要な押し売りは全くありません。安心して自分のペースで見ることができます。

まずは各地にあるモデルハウスに訪れ、ネイエ設計のデザインを肌で感じます。ほとんど無料で入れる美術館のような感じです。空間の美しさに圧倒されます。

設計力に自信があるため、是非「色々なモデルハウスをご覧ください」なんて言われたりします。施主側は殆どの場合(勿論当時の私も)素人スタートですので、見れば見るほど目が肥え、設計士との共通言語が増え、より素晴らしい家を建てる下地になっていくからです。

何度かお話を伺いながらこちらがその気になってきたら次のステップ。「ネイエ設計をもっと知る」です。暮らしの見学会や完成見学会に招待され、リアルを見ることができます。

そして気づきます。リアルもモデルハウスのような美しさである、ということに。

そこまで来たらもう他に選択肢は見当たりません。

見学を重ねながらどんどんとやりたいことを言語化し、一定のところで間取りを描いてもらい、納得したら契約です。

契約してからは大体二、三週間に一回くらいのペースで打ち合わせをし、話が進んでいきます。打ち合わせはモデルハウスの中、即ち無料美術館の中です。美しい空間、良い家具に包まれながら議論を進めていきます。打ち合わせがこんなにワクワクするものだなんて当初は思いもしませんでした。

大手ハウスメーカーよりゆっくりスピードですので、打ち合わせが無い時は各設備のショールーム(TOTO, 名古屋モザイクetc.)に行きモノをみて決めることができます。

正直二週間に一回でもかなりのペースです。毎週打ち合わせなんて絶対オーバーフローしてテキトーになる自信があります。ネイエ設計ではないハウスメーカーを選ばれる方も、打ち合わせペースは少し気にされても良いかもしれません。

私の場合は契約から5か月くらいで着工となりました。そこから家が完成するまでは7か月ほど。造成や外構、塗り壁などがあったので結構日程はかかった方だと思います。設計契約から1年とちょっとで実際に入居することができました。

値引きについて

基本ネイエ設計は根拠のない値引き交渉などは行いません。

理由は明確。元からそんなにマージンを取っていないからです。

家を建てた今なら分かりますが、施工内容を見るとコスパがとても良いことが分かります。施主の立場からするとありがたい話です。

営業もおらず、このようなスタンスの工務店ですので、腹の探り合いみたいな面倒なことはありません。施主と設計士が一丸となってひたすら良い家を追い求めるのみです。

正直施主に取って交渉ごとは非常に大きな負担です。常にプロに騙されないように気を張っている状態で、まともな議論なんてできるはずもありません。その点、こういったスタンスの工務店だと100%家の設計に集中することができますのでかなり精神的負担も減ると思います。

勿論コストカットをしたいときは設計士と一緒に悩みます。ここを削ればそこまでインパクトなくコストカットできるのではないか?こういう間取りにすれば壁が減って安くできるのではないか?など、コストカットでさえ施主と設計士が同じ方向を向いて、ともに考えていきます。

おわりに

最後までお読みくださりありがとうございました。

ネイエ設計で建てた施主として、そしてネイエ設計の一ファンとして、少しでもネイエ設計のことを皆さんにお伝えできたら幸いです。

もしこの記事をよんでネイエ設計についてさらに知りたくなった場合は、お気軽にメッセージやインスタのDMにてご連絡ください。

(特に契約前ならよいこともあるかも、、、、ですよ!)

それではまた。

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